こんにちは、雅の株~「超初心者」から「初心者」になるためのブログ~にアクセス頂きましてありがとうございます。
本日は、株式投資を始めるとよく聞く言葉、「織り込み済み」という言葉の、一つの考え方について解説していきます。
株価は実態に先行して動いてしまうことが多い

実際は株価がファンダメンタルズよりも先行して動くことの方が多い。
まず、「織り込み済み」というのは、会社の業績の上方修正などが発表される前に、期待が先行して株価に反映されてしまう状態のことをいいます。
株価というのは、長期的に見ればファンダメンタルズに準じて動きますが、実際は株価がファンダメンタルズよりも先行して動くことの方が多く、そのタイムラグは平均して半年ほどだと言われています。
例えば、その会社の業績の良さが実際に数字になって現れる半年ほど前から、株価が上昇し始めることが多く、また業績悪化が実際に数字に出る半年ほど前から、株価が下落し始めるということがよくあるのです。
一般的には有名な会社の株ほど株価の先行性が高くなります。
なぜかというと、有名な会社の株は注目度が高く、多くの投資機関や専門家がよく調べていて、業績の動向などを先取りして株を売買するからです。
一方、知名度の低い会社は先行性が比較的低く、むしろ株価が実態よりも遅れて動くことも多いくらいです。
つまり、業績数字を確認してから株を買っても十分に上昇トレンドの初期で買うことができるということです。
ただし、最初は無名だった株も、上昇していくにつれて時価総額も知名度も高まっていきますので、株価が下落に転じるタイミングは実際の業績のピークよりも早くなる傾向があります。
どちらにしてもある程度の長期で投資を考えていく場合、人気株は株価が先行して動いてしまう傾向があるので、業績などのファンダメンタルズだけを見て売買すると上手くいかないことが多くなると思います。
株価チャートやPERと一緒に見て、すでに高値になっていないかもチェックするべきです。
材料に対する反応を売買サインにする
ニュース
ニュースが出たときの株価の反応は、とても参考になります。
少なくとも、いいニュースが出た=早く買わなきゃ!ではありません。
とてもいいニュースが出たのに株価が無反応であったり、逆に下がり始めたりするときは、そのニュースはすでに株価に「織り込まれている」可能性が高いです。
こういう状況になったら、基本的にはその株は「売り」だと判断します。
逆にとても悪いニュースが出たのに株価が下がらず上がり始めたら、株価は底打ちした可能性が高まるので「買い」と判断ができます。

たとえばこちらのチャートをご覧ください。
ある銘柄の週足チャートです。
a地点で、株価はすでに2年程かけて10倍近くに上昇していました。
依然として業績は絶好調で、50%増益の決算発表が出たのですが、そこで株価はピークとなり、その後70%にも及ぶ下落の始まりとなってしまいました。
逆に大きく下落していたb地点では、業績を大幅に下方修正したにも関わらず、株価はとても上昇し始め、その後3倍近くも上昇しました。
まとめ
つまり簡単にまとめてしまうと、いいニュースが出たから上昇、悪いニュースが出たから下落、とは一概に言えないということです。
それらの材料を「織り込んで」株価が先行して動いていることが多いからです。
また、そのように株価が先行して動くという現象は、大手の人気銘柄によくみられるということがポイントです。
長期的に分析する際は、是非参考にしてみて下さい。
最後までお読み頂きありがとうございました。
Q、注目度の高い株ほど実態を先取りして動くのはなぜ?
A、注目度の高い株というのは、多くの人が関心を持ってウォッチしている株であり、多くの人がその株を調べて、先行きを予想しながら売買しています。
特に個別株を調べる専門家であるアナリストの多くが、注目度の高い株については調査・分析して、投資判断を記したレポートを発表しています。
当然アナリストは、会社動向を徹底的に調べ、先々のことを予想して投資判断を下しています。
そしてその判断は多くの投資家の注目を集め、彼らがその株を売買する動きに大きな影響を与えます。
以上のような背景があるために、注目度の高い株はかなり先のことまで織り込んで動いてしまう傾向があるというわけです。