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本日は、株の下落局面も利益にできる、「信用売り(空売り)」について解説します。
以前、空売りについては少し解説しました。
前回は信用取引の「買い」について解説しました。
こちら→〇買いたい株があるけど、資金が足りない。そんな時は「信用買い」!
今回はもう少し「信用売り」の仕組みについて深堀してみます。
証券会社から株を借りて行う取引
「この株、今は60万円もするけど、40万円くらいまで下がりそうだな。」などと考えていたら本当にその通りになった。
そんな経験ありませんか?
株式トレードをしていると、そういった経験をすることが必ずあります。
もしこの時に信用売り(空売り)をしていれば、20万円の利益を出せたことになります。
通常の株取引では、株を買って、それを売ることで取引が完結します。
できるだけ安く買って、高く売れば利益を出すことができる、というのが株取引の基本になってきます。
一方、信用売りの場合はこの逆になります。
まず、株を売ってそれを買い戻すことで一つの取引が完了するのです。
できるだけ高く株を売って安く株を買い戻せば、その差額が利益になります。
冒頭の例を図にすると、

と、いうことになります。
信用売りとは、これから値下がりする銘柄を探して、高いところで取引を開始し、安くなったら取引を終了するという、通常の株取引とは逆をいく投資方法なのです。
信用売りの注文方法
それでは具体的に、順を追って取引を見ていきます。
まず、信用売りしたい銘柄が、信用売りできる銘柄かどうかをチェックしましょう。

証券会社の提供する銘柄情報や注文画面などに「信用」と書かれている場合は「信用買い」はできますが、「信用売り」はできません。
「貸借」と書かれていれば「信用買い」も「信用売り」も可能です。
信用売りしたい銘柄が「貸借」銘柄かどうかをチェックしましょう。
次に「信用新規注文(売り)」を出します。
できるだけ高い値段で約定できるよう、指値を調整します。
上手く約定出来たら値動きを見て、今度はなるべく安い値段で「信用返済注文(買い)」を出します。
約定すれば、その差額が儲けになります。
60万円で信用売りした株を40万円で返済買いした場合、儲けの20万円が口座に入金されます。
もし、信用売りした後で株価が上昇してしまい、80万円で返済買いした場合は、20万円の損失になりますので、口座から20万円が差し引かれてしまいます。
清算方法には、「現渡し」というのも選ぶことができます。
これは、信用売りしている銘柄と同銘柄・同数の現物株を調達してきて、それを渡すことで借りた株の返済をするという方法です。
信用売りしている銘柄と同じ銘柄を現物でも持っている場合などに使える方法です。
上昇時は買いから、下落時は売りから
このように、下がる動きをみて売買することにより利益が得られるのが信用売り(空売り)です。
「買い」から始まる通常の取引では、株が上昇する動きでしか儲けるチャンスがありません。
しかし、「売り」から始まる信用売りを併用して使えるようになれば、上昇時には買いから、下落時には売りから取引を始めることで、どちらの局面でも利益を狙うことができるのです。
株取引に慣れていないのに、あれもこれもと手を出すことは決してお勧めしません。
しかし、信用売りという手法があるということを「知っている」と「知らない」のでは、売買手法の武器が一つ少なくなります。
そのうえ、相場を読む際に「信用売り」で狙っている投資家がいるということを考えることができるということは、とても大切なことです。
是非、ご自身の投資手法や、考え方の材料に加えてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。