金融のお勉強【デリバティブ(金融派生商品)】とは

現役証券マンの経済コラム
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こんにちは、当ブログで経済コラムを連載中の霧島です。

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本日は、金融の勉強をするうえでは必ず覚えたいこと、デリバティブ(金融派生商品)について解説します。




デリバティブ(金融派生商品)取引とは

以前の記事に少しだけ先物取引というものに触れました。

この先物取引とはオプション取引、スワップ取引と合わせて「デリバティブ取引(金融派生商品)」と言う高度な取引手法の一つになります。

金融機関では「デリバ」と略して呼んだりするこのデリバティブ取引は、主に機関投資家が使用するもので、一般の投資家にはあまり馴染みはないものですが、ここ数年で個人が購入する投資信託にも多く組み込まれるようになってきており、個人投資家にも理解していただく必要性が増してきていると感じています。

また、最近ではアメリカの市場に今話題のビットコインの先物取引が始まりましたね。

デリバティブ取引は、主に機関投資家が使用する

そもそも何故機関投資家が多く使用するかと言うと、

①差金決済 ②取引単位の大きさと複雑さ ③リスク管理

が挙げられると思います。

それぞれどういったものかまとめます。

差金決済

まず差金決済についてですが、これは投資してから最終決済の時に利益分もしくは損失分のお金だけをやり取りする手法です。

通常は1000万円投資して200万円の利益が出たら1200万円でお金が戻って来ますが、差金決済では1000万円の投資契約をして200万円の利益が出たら、決済して200万円の利益分だけお金で受取ると言うやり取りです。

これは投資資金が必要でないため、機動的に投資資金を動かせるメリットがあります。

取引単位の大きさと複雑さ

取引単位の大きさと複雑さについては言わずもがなですが、取引単位が1000倍とかなので現在の日経平均(約23,700円)では2370万円位になります。(ちなみに日経225先物ミニでは100倍です)

実際にこのお金が必要と言う訳ではないのですが、利益も損失も桁違いになる可能性があるので余裕がないとできません。

そして何よりも保有できる期限があるなど、条件の複雑さがあります。

リスク管理

リスク管理については大口機関投資家などが損失を限定したり、資金の流動性を確保しておきたい時に使う事が多いと言う理由です。

彼らは運用を委託されている場合には様々な条件の下で取引をしており、中にはロングポジションオンリーでしか運用出来ないと言う状況もあります。

「相場は上がりそうなのに、近い将来依頼者に一部お金を返さなくては行けないから使えるお金がない!」こんな時に、現物株式ではなく先物取引で買付して資金を残しておいたりするわけです。

このような形で機関投資家はお金を有効活用しながら市場で利益を上げていきます。

デリバティブ取引が金融に与える影響

私は証券会社勤務でも運用機関にいた訳ではないので、もしかしたらもっと多くの手法が用いられているかもしれません。

そしてこのデリバティブ取引が金融に与える影響は年々高まっています。

特に最近では2年ほど前に、ドイツ銀行のデリバティブ残高が8800兆円にまで積み上がり、そのドイツ銀行にリーマンショック時の取引への制裁金が発生したと言うニュースがあったかと思います。

この8800兆円とは実数ではないと思いますが、数字的には当時のEU全体のGDPの5倍程度にあたります。

この金融業界全体でもし今後リーマンショックみたいな事があるとすれば、こんなところ(ドイツ銀行はドイツ最大手の金融機関であり、このような破綻リスクが低いところ)から発生するかもしれませんね。

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