現役証券マンの【ファンダメンタルズ分析】銘柄選定の2つの考え方!

現役証券マンの経済コラム
~お金の流れで世界を知る~

こんにちは、当ブログで経済コラムを担当している霧島です。

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投資企業を探す時に皆さんはどのように企業選びをして、どのように自身のポートフォリオを構築していますか?

実は金融業界には2通りのアプローチ方法があり、それぞれ「トップダウンアプローチ」「ボトムアップアプローチ」と言う手法に分かれます。

これは企業選びの際に、業種や地域、為替感応度(為替の変化にどの程度影響を受けるか)などから最適な銘柄を選ぶための手法になるので、皆さんも参考にしてみてください。

ちなみに、今回は私なりの方法も一緒に書いていくのでそちらも参考にしてみてください。




トップダウンアプローチ

 

このトップダウンアプローチとは、ファンダメンタル分析のスタートがマクロ経済から始まります。

マクロ経済とは単純に言うと「世界経済」だと思ってください。

やり方は単純で、世界経済から有利な地域を選び、そこから更に有利な業種を絞り、有望な企業を選ぶと言うような手法です。

広い範囲から的を絞っていくため、銘柄選びの効率も良く、初めての人にもやりやすい手法だと思います。

ちなみに、もし日本株と言う特定の範囲を選ぶのであっても、やる事は世界経済から有利な業種を絞りこむ事から始めます。

このトップダウンアプローチは、俗にファンドマネジャーと呼ばれる人間の9割が利用していると言われており、ファンドマネジャーでは無い私もこの手法で投資対象を選んでいます。

私はまず、頭の中に世界地図を広げて「世界は今どんな状態で、これからどうなっていくのか?」と考えるのです。

 

これには世界規模での状況把握が必要になって来ると思います。

例えば、紛争地帯やその関係国、各国の経済状況や金利水準等をある程度把握しておく必要があります。

ちなみに私はこのトップダウンアプローチを使う時は、紙に簡単な世界地図を描いてそこに情報を殴り書きで書き込んでいきます。

例えば紛争の発生した地域や緊張状態にある地域には剣のマークを書いたり、経済的に上向きの国には上矢印、金利が低下している国には「金」を丸で囲んで下矢印などを書き込んでいくのです。

また、貿易関係の強い国をラインマーカーで繋いだり、資源価格が上昇しているようであれば上昇している資源の産出が多い国に◎を書いたりと、自分の知り得る情報を書き込む事でより良い地域を絞っていくのです。

この方法は頭の中が整理されるのでオススメします。

(例)近年の北朝鮮

トップダウンアプローチをする時に、私の頭の中に常にある言葉があるのでご紹介すると、「この出来事で一番得をするのは誰か?」と言う言葉です。

全ての出来事には得する人(国)と損する人(国)が出て来ます。

例えば北朝鮮が軍事強行をしていた時期に一番得をしていたのは、その軍事強行を自ら煽って、日本に多額の自衛費用を使わせていたアメリカだと思っていますし、それを隣で見ていて、いいタイミングで金正恩総書記と会談を果たした中国も得した存在だと思います。

ちなみに一番損したのはアメリカから大量に装備を買った挙句に、中国に北朝鮮とアメリカの橋渡し役を持っていかれ、アメリカからはアルミや鉄に関税をかけられた日本だと思っています。

これは結果論ですが、この様な見方をすると世界の出来事が少し違った視点で見えてくると思います。

ボトムアップアプローチ

ボトムアップアプローチは先程とは反対になるのですが、個別銘柄を調査、分析して1つずつ選別していくスタイルになります。

トップダウンアプローチよりは労力が必要になりますが、世界経済の状況で業種や個別企業を選別しないため、各企業の市場優位点や、今後発生しそうな急成長の案件などを見逃しにくいと言うメリットがあります。

大暴騰するような銘柄を探すのであればこの方法が優位だと思います。

ただデメリットは単純に莫大な労力がかかる点です。

私なりの考えを加えて2種類のアプローチ方法をご紹介しましたが、ぜひ自分のやり方を確立して見て下さい。

執筆者

執筆者あいさつ

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは、投資診断士の遠藤雅士です。普段はWEBデザイン事務所を営んでいます。投資歴9年、投資メディア運営4年です。資格『投資診断士』取得。個別銘柄のファンダメンタル分析から割安株を探すことに趣きを置いています。チャート読みも割と得意です。趣味は楽器、スポーツ、家族と旅行です。