雅の株~「超初心者」から「初心者」になるためのブログ~にアクセス頂きましてありがとうございます。
企業のファンダメンタルを分析する際は、その企業の業務内容や業績の推移、そして財務状況などを見ることが必須です。
企業分析の際には必ず会社四季報を見る癖をつけましょう。
今後の企業の成長性や、企業の実態に対する株価の割安度を測る際に、抑えるべき会社四季報の読み方をまとめます。
会社四季報とは
株式投資を始めるとよく聞くようになる『会社四季報』。企業分析をする際には必ずこの『会社四季報』を見ることが必須です。
ちょっと難しそうというイメージを持ちがちですが、初心者でも抑えるポイントだけ抑えれば全然大丈夫ですので、学んでみましょう。
会社四季報
会社四季報というのは年に4回発行され、上場企業の事業内容、最近の状況、業績、財務状態、株主の状況など、全ての投資状況がつまった書籍です。
会社四季報
SBI証券や楽天証券などを使っている方は、無料で会社四季報を閲覧することができます。
会社四季報の最大の特徴は、当期及び来期の将来2期分の業績予想が掲載されている点が挙げられます。
株価は過去の結果ではなく将来の業績を織り込んで動くものですので、企業の将来の予想を知ることができるという点はとても有意です。
以下は楽天証券のWEBを使った四季報の画面です。


これは四季報というタブで表示される画面ですが、オンラインだと『株価』『四季報』『チャート』『ニュース』『適時開示』『業績』『指標』『業績予測』『株主優待』というタブで分けられていて、それぞれかなりの情報量が掲載されています。
書籍版だとコンパクトに可視化されている点が優れていますが、がっつり個別銘柄を分析するのであればネット証券会社のオンライン上で四季報などを閲覧することをおすすめします。
■企業情報・・・企業の概要や事業内容、最近の概況を掲載
■株価チャート・・・過去3年間の月足チャートを掲載
■株価指標・・・PERやPBRといった株価の割安度を測る指標を掲載
■資本移動、株価・・・過去の増資や株式分割などによる株式数の変動や過去の株価を掲載
■財務・・・自己資本比率、有利子負債、ROE、キャッシュフロー等企業の安全性や収益性に関する情報を掲載
■株主、役員、連結会社の状況・・・大株主や外国人、投信の保有割合などに注目
■業績・・・過去の業績や今後の予想
成長株を見つけるためには、業績を見る

基本的に業績の分析に大切なことは、今期の利益がどの程度出ているのかではなく、過去から現在までに少しづつでも利益が増えてきているか、という点に着眼することです。
成長株を探す際は、まず過去3年程度の業績の推移を見て、売上高と利益が毎年増加傾向にある企業を探しましょう。
初心者の方はまずは、『売上高』『経常利益』の推移を見ることから始めてみるのがいいと思います。
各利益の見方をまとめた記事です。
業績欄の【連15,3】とか【中17,9】ってどう見るの?
(上の例)
【連15,3】・・・14年4月~15年3月の期末決算(1年間の連結決算)
【中17,9】・・・16年4月~17年9月の中間決算(半年間の連結決算)
【予】は、まだ終わっていないので『予想』の意味。
まずは業績欄を見て、売上高や経常利益がしっかりと伸びているかどうかを見てみましょう。
そして慣れてきたら、増加率にも着眼してみて、増えてはいるけど少しづつ増加率は縮小している、ということも見れるようになってくれば良いと思います。
一株あたり利益(EPS)に注目
売上高や経常利益を見ることに慣れてきたら、次はEPSという一株あたり利益に着眼しましょう。
EPSは会社のオーナーである株主の持つ株券一株あたりの利益の金額を示す指標で、単純に過去から現在の推移を見ていけば、その企業の成長度がわかります。
一株に対する利益が数値化されているわけですから、順調にEPSが伸びていれば企業としても成長していると言えますね。
また、上の図で【一株益】と書いてある横に【一株配】という項目があります。
一株配というのは、1年間に1株当たりに支払われる配当金の金額(1株当たり配当金)のことなんですね。
この一株配が、一株益の中に収まっているかどうかを確認することも大事です。
単純な話で、企業が一株当たりに生み出す利益額よりも、株主に還元する金額が大きくなってしまっていたら、配当を出すのに資産を切り崩していることになるからです。
一株益と一株配を比べましょう。
業績予想の考え方
ここまで解説した通り、成長株を探したり企業のファンダメンタルを分析する際には四季報の『業績欄』が有効だと書きました。
しかし注意点もあります。
例えば筆者が大切だと書いた『業績予想』ですが、この予想というのは必ずしもそうなるとは限らないということを忘れないでください。
業績予想と大きくかけ離れた決算になることは珍しいことではありません。
一例ですが、輸出や輸入の割合の高い企業や、資源関連の企業のように、為替相場や商品市況によって利益が大きく変動する企業では、特に業績予想は参考程度に見ておくことをおすすめします。
業績予想は大事な指標ですが、妄信は禁物です。
まとめ
〇ファンダメンタルの分析は『会社四季報』を
〇成長株は業績の推移を見ること
〇一株益と一株配をみること
〇業績予想はあくまで予想であること
といった内容でしたが、いかがでしたでしょうか。
最後までお読み頂きありがとうございました。