【リーマンショックの背景】『サブプライムローン』と『証券化』について

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現役証券マンの経済コラム
~お金の流れで世界を知る~

こんにちは、雅の株ブログで経済コラムを担当している霧島です。平素は私のコラムをお読みいただきありがとうございます。

経済コラム記事一覧はこちらです。

現在は100年に一度の経済危機と言われている『リーマンショック』について、何話かに分けて書いております。

【リーマンショック】
リーマンショック 第1話:当時の様子
リーマンショック 第2話:サブプライムローン
リーマンショック 第3話:証券化
リーマンショック 第4話:ベアスターンズ
リーマンショック 第5話:最後の10日間
リーマンショック 第6話:最後の3日間
リーマンショック 番外編:その後の経済

今回は前回に続いてリーマンショックを紐解いて行くのですが、リーマンショックの主因となったサブプライムローンを世界にばら撒いた「証券化」と言うものについてお話して行きます。

当ブログを読んでいらしゃる方は証券についてある程度ご理解がいただけていると思いますが、「証券化」については初めて聞く方が多いと思います。

そんな「証券化」について紐解いて行きましょう。




証券化とは

証券化とは「元々証券ではないものも証券に組成する作業」のこと。

例えば、価格1億円で家賃収入が月100万円のマンションを、一つ100万円の証券に証券化すると、価格100万円で家賃収入が月1万円の証券を100枚作ることが出来ます。

これは実際にマンションを買うと言うよりは「マンションに出資をして、出資した分の家賃を受取る証券」へと変わるのです。

上記の仕組みはREITと言う不動産投資信託として、日本でも地位を確立しています。

そしてこの「証券化」、気が付いた方もいらっしゃるかもしれませんが、投資信託のコラムの中でご説明した「細分化」と言う機能を伴っています。

投資信託のメリット『細分化』という機能について

2018.02.19

このような形で「証券化」されて細分化されたモノは投資信託に組み込まれたり、運用資産として金融機関が保有したりと、様々な形でパッケージ化されて世界へ広がって行くのです。

『サブプライムローン』と『証券化』

それでは本題に入り、上記についてサブプライムローンに置き換えて簡素に流れを説明してみます。

『サブプライムローン』証券化の例

●融資金額5,000万円で利率5%(年間250万円)のローンをローン会社から受け入れて、リーマンブラザーズが証券化

●リーマンブラザーズは一口50万円で利率4%(年間2万円)の証券を100枚作り販売

●全部売れると証券化を依頼したローン会社には5,000万円の現金が入り融資金額は回収出来るうえに、金利差1%分の差額が手元に残る

リーマンブラザーズは証券化手数料と証券販売手数料などを受け取ることができるので、ローン会社もリーマンブラザーズも儲ける事が出来る

結果として、不動産バブルで担保価値が上がって行くのである意味ノーリスクの商品が販売会社に利益を無尽蔵に落とすため、この甘い汁から抜け出せなくなっていくのです。

上記は一つの案件で説明しましたが、実際には1000件などの案件をまとめて引受けしますので金額も大きくなります。

しかし、何よりも一つ一つの案件のリスク度が違うのにひとまとめになるため、リスク度が管理出来なくなる危険を持っていたのです。

そしてこのリスク管理が出来なくなった金融商品が、今後どのようにしてリーマンショックを引き起こすのか、次回はリーマンショックの発生半年前に遡ってみたいと思います。

【リーマンショック】
リーマンショック 第1話:当時の様子
リーマンショック 第2話:サブプライムローン
リーマンショック 第3話:証券化
リーマンショック 第4話:ベアスターンズ
リーマンショック 第5話:最後の10日間
リーマンショック 第6話:最後の3日間
リーマンショック 番外編:その後の経済
最後まであ読み頂きありがとうございました。

執筆者

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