リーマンショックの背景【リーマンブラザーズ最後の3日間】

現役証券マンの経済コラム
~お金の流れで世界を知る~

こんにちは、雅の株ブログで経済コラムを担当している霧島です。平素は私のコラムをお読みいただきありがとうございます。

経済コラム記事一覧はこちらです。

現在は100年に一度の経済危機と言われている『リーマンショック』について、何話かに分けて書いております。

【リーマンショック】
リーマンショック 第1話:当時の様子
リーマンショック 第2話:サブプライムローン
リーマンショック 第3話:証券化
リーマンショック 第4話:ベアスターンズ
リーマンショック 第5話:最後の10日間
リーマンショック 第6話:最後の3日間
リーマンショック 番外編:その後の経済

今回は前回に引き続きリーマンショックの最終章を、最後の3日間と言う形で追って行きたいと思います。




最後の3日間

 

リーマンブラザーズ破綻危機への政府不関与

9月12日に開かれた、ウォール街の重鎮達と政府の会合で政府代表のポールソン財務長官から放たれた言葉は「リーマンブラザーズ破綻危機への政府不関与」でした。

要するに、政府はリーマンブラザーズの破綻危機に支援策は出さず、ウォール街の金融機関で対応するように言い放ったのです。

この言葉には衝撃が走ります。

当時はどの金融機関も財務に余裕はなく、リーマンへの出資は正に破綻への道連れになる可能性があったのです。

この情報はリーマンのファルドCEOの元へも届き、この結果バンク・オブ・アメリカとの交渉も暗礁に乗り上げるのです。

しかし、ファルドCEOは諦める事なくすぐに他の出資依頼先を探すため、イギリスのバークレイズなどにも出資の声を掛けて行きます。

依然としてリーマン支援が決まらない状態が続く政府とウォール街の重鎮達による会合では、ベアスターンズにリーマンブラザーズと立て続けに破綻危機が起こる中で、政府支援が受けられないのならここで無理に支援をしても、次にまた破綻危機になる会社が現れたら対処出来ないと言う考えが蔓延して行き「このままリーマンを見放して破綻させてしまう方が他の投資銀行にとっては都合が良いのではないか」と言う方向へ向かって行くのです。

 

メリルリンチ買収提案

ここでバンク・オブ・アメリカのルイスCEOの電話が鳴ります。

政府支援無しでは買収はしないとリーマンブラザーズに言っていたルイスCEOの電話を鳴らしたのは、メリルリンチCEOのセインでした。

そしてセインCEOはルイスCEOに「リーマンブラザーズほど傷が深く無いメリルリンチを買収してもらえないか?」と提案するのです。

リーマンブラザーズが政府から見放されて破綻した場合、次に破綻危機になるのは自分達だと考えていたセインCEOは、バンク・オブ・アメリカに買収を提案したのです。

 

破綻申請

9月14日日曜日、リーマンブラザーズのファルドCEOへ、イギリスのバークレイズ銀行から出資断りの連絡が来ます。

政府と支援交渉をしていたリーマン幹部へは、政府から破綻申請の手続きの準備を言い渡されるのです。

政府は既に破綻する可能性を騒がれているリーマンが、実際に破綻しても影響は少ないと考えていたのです。

そして9月15日に日が変わった時、リーマンブラザーズは政府へ破綻申請を行い、創業158年の歴史に終止符を打つのです。

そして同日にバンク・オブ・アメリカがメリルリンチの買収を発表します。

メリルリンチはこれで破綻の危機から脱することに成功するのです。

 

最後に

リーマン破綻の裏側では、生き残りをかけた熾烈な争いが繰り広げられていました。

このようにしてリーマンブラザーズは市場から姿を消し、世界はここから未曾有の金融危機へと突入して行くのです。

いかがだったでしょうか?

もう10年前の出来事ですが、100年に一度と言われた金融危機はこのように起こったのです。

次回は番外編としてリーマンショックのその後を追って行きたいと思います。

【リーマンショック】
リーマンショック 第1話:当時の様子
リーマンショック 第2話:サブプライムローン
リーマンショック 第3話:証券化
リーマンショック 第4話:ベアスターンズ
リーマンショック 第5話:最後の10日間
リーマンショック 第6話:最後の3日間
リーマンショック 番外編:その後の経済
最後まであ読み頂きありがとうございました。

執筆者

執筆者あいさつ

 

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