『買収対抗策』買収されそうになったら、企業が取るべき3つの対抗策

日本の企業

現役証券マンの経済コラム
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こんにちは、雅の株ブログで経済コラムを担当している霧島です。平素は私のコラムをお読みいただきありがとうございます。

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本日は、前回書いた『買収予防策』と違い、買収対抗策』についてお話ししていきたいと思います。

『買収予防策』の記事はこちら↓

『買収予防策』日本の企業は買収されないために、どう予防するのか!?




買収対抗策

『買収対抗策』は『買収予防策』と違い、事前準備をしておくものではなく「買収案件発生後に打ち出す作戦」を言います。

企業買収をテーマにしたドラマ『ハゲタカ』で見られる手法の多くがこちらにあたりますが、軍資金が大量に必要であったり、企業価値を下げてしまったりと身を切る作戦を実行する必要があるためなかなか難しいのが実情です。

敵対的買収に対して行われる作戦を一通りご紹介します。

 

ホワイトナイト

以前のコラムでもご紹介しましたが、買収対抗策の1つで、敵対的買収が発生した際に有効企業にホワイトナイト(白馬の騎士)となってもらい、自社を買収してもらう手法です。

ホワイトナイトについてまとめた記事はこちらです↓

【ハゲタカ】で出てきた『ホワイトナイト』の意味は?【実例紹介】

企業側としても企業価値を崩さずに、経営権についても手放す必要が無い(一応、買収してくれたホワイトナイト企業に経営権はあるのですが)ため合理的な方法です。

デメリットとしてはホワイトナイトに対して買収する資金をどのように用意してもらうか(お金持ち企業なら問題無いですが)と言う点と、そんな救世主を見つける事が難しいと言う点です。

 

パックマンディフェンス

こちらはあの有名ゲームの「パックマン」でお馴染みのキャラクターがモチーフになっており、買収を仕掛けてきた企業に対して反対に買収を仕掛けると言う型破りな戦略です。

基本的に国内での事例はほぼ無いと思いますし、何よりも買収を仕掛けられる企業はある程度企業として弱っているか小さい企業であるため、なかなかこう言った展開は難しいと考えます。

 

クラウンジュエル

これは王冠の宝石を意味しており、敵対的買収が発生した際にその企業で1番有力な事業を友好的企業に売却することで切り離しを行い、企業価値そのものを引き下げてしまうと言うものです。

実際にはこの手法が1番有効な手段であると考えます。

企業買収はライブドアの時のように予期せぬタイミングで発生します。

その時にどのような対処が取れるのかで企業の存続が決まってきます。

 

しかしながら、そこには既存株主の意見や役員の考えなどの様々な思惑の交錯があるため非常に難しい判断を迫られるものです。

企業買収は一般投資家からしてみたら株価が上がる可能性が高いので非常に有効なイベントですが、その裏側で繰り広げられる企業の戦略や思惑まで感じ取れると面白いイベントでもあります。

今後のマーケットでのニュースで買収の話題が出た時には、何を狙って買収を仕掛けているのか?

今後の展開は?などと予想しながら見てみて下さい。

執筆者

執筆者あいさつ

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは、投資診断士の遠藤雅士です。普段はWEBデザイン事務所を営んでいます。投資歴9年、投資メディア運営4年です。資格『投資診断士』取得。個別銘柄のファンダメンタル分析から割安株を探すことに趣きを置いています。チャート読みも割と得意です。趣味は楽器、スポーツ、家族と旅行です。