皆さんこんにちには。5月1日には新天皇即位があり、前代未聞のGW10連休が始まろうとしています。
さて、長期休業に入るわけですが、こういうときの個人投資家は保有株を手仕舞うべきなのか、それとも持ち越すべきなのか。
その辺りについて書いてみたいと思います。
長期休業前の投資

まず、一般的に言われるのは年末年始やお盆休み、GWなどの長期休業に入る前には、保有している株は売ってしまった方がいいということ。
理由はいくつかありますが、
■国内の銀行や証券会社が一斉に休業
■長期休業中に売買ができない
■長期休業前の『手仕舞い売り』が増える
などが挙げられますが、要は国内の証券会社が一斉に休業になるため、何かあったとき売買ができない。そして、そう考える個人投資家が多くいるため、長期休業前に保有株を売っておいて現金化しておく、という理由が考えられます。
国内市場が休んでいる時でも、海外市場は動いています。例えばそんなときにアメリカ株が大暴落したら、対処の仕様がないのが現実です。
予想できないリスク
投資というのは、誰にも予測できないような事態にも備えなければなりません。
例えば、プロトレーダーやヘッジファンドの人、証券アナリストの人が全力で企業や経済のファンダメンタルを分析しても、地震や災害、テロなどの地政学的リスクは誰にも予想できないことがほとんどです。
そういった事態がもしGWのような長期休業中に起こってしまった場合、国内の個人投資はお手上げです。
そういった理由からも、長期休業前に売りを出す投資家が多いのです。
今回のGWは?

それでは今回のGW10連休はどうでしょうか。
あと数日で連休が始まりますが、今のところ『手仕舞い売り』は感じません。
ここのところの日経平均株価は高値水準、22200円前後を推移している状況です。
これまで中国を中心に経済指標の悪化が目立ち、世界的な景気減速への懸念が市場を覆っていましたが、中国政府が昨秋から打ち出した景気刺激策の効果が出始め、米中貿易戦争による悪影響も少なく、景気は明るくなってきています。
GW中のアメリカ市場のイベント
GW中は米アップルなどの主要企業の決算期がピークを迎えます。
そして、4月30日~5月1日の米連邦公開市場委員会(FOMC)、5月1日には米サプライマネジメント協会(ISM)の製造業景況感指数、3日には為替や株価に大きく影響を与える米雇用統計の発表があります。
近頃のNYダウの株高や勢いを見てみると、それら各指数や雇用統計が良い方向に転ぶ可能性も高いと感じますが、どうなるかは分かりません。
長期休業などには左右されず、決めた銘柄を年単位で持ち続けるのが『長期投資』です。
そういった長期投資家以外の個人投資家は、今一度保有銘柄やポートフォリオ、自分の資金に対するリスクの許容範囲などを見直しておくといいかもしれません。