皆さんこんにちは。本日の経済コラムです。
以前のコラムで将来起こりうる世界の変化をお伝えした時に「水資源の争いが起こる可能性が高い」ことをご説明したことを皆さんは覚えていますでしょうか?
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そんな中で、先日の日経ヴェリタスの記事の中に、水資源についての記事が載ってきたのでご説明していきたいと思います。
人口増加と水不足
日本は国土の多くを森林に囲まれており、豊かな自然環境から多くの水資源があるため、あまり気にも留めない話題ではあると思いますが、実は世界で水道水が安全に飲める国は15ヵ国だけと言われており、多くの国では水道水を直接飲むことは厳禁とされています。
このような環境の中で、人口増加が進む世界の環境は深刻な水不足の状況となっているわけです。
皆さんは1950年の世界人口と、現在の世界人口について比較をしたことがありますでしょうか?
ちなみに2030年に世界の人口は83億人になると言われていますが、1950年の世界の人口はなんと25憶人なのです。
単純に計算してみると直近80年程度で世界の人口は3倍になっているという状況をまずは理解してください。
人口が増えると水と同時に食料不足が深刻になりますが、この食料も水がないと育てていけません。水の使用状況は農業7割、工業2割、飲料1割と言われており、農業と飲料の生活使用割合は全体8割を占めます。

三菱UFJの調査では2030年には水資源が4割不足すると言われており、日本でも水道業者の民営化の際にはニュースでも話題となりましたが、現在既にフランスでは民営化した水道業者が、料金高騰により再度公営化される事態も発生しています。
今回の日経ヴェリタスではこの水資源不足に立ち向かう、新興国で浄化槽を取扱う四国のD・アクシス(4245)や、海水を淡水化する機器メーカーのササクラ(6303)などをいくつか紹介しています。
近年話題となっているESG投資としても魅力度が高いテーマになってくると考えているので、興味がある方は一度調べてみるといいかもしれませんね。