日銀が恐れるアメリカ『本格緩和』について

皆さんこんにちは。本日の経済コラムです。





先日、日銀の黒田総裁が記者会見で話した内容は、「物価安定目標に向けた勢いが損なわれるようであれば、躊躇なく追加金融緩和を検討していく」という、金融緩和への出し惜しみをしない姿勢の発言でした。しかし、日銀の黒田総裁が考えている状況は、物価の安定性よりも、アメリカの本格的な利下げに対して対応できるかどうかの状況です。

米の年内利下げの可能性はかなり高いと言え、実際の利下げに先回りするような形でマーケットにも影響が出ています。

米国の金利低下と株価上昇はこれを物語っていると言えますが、パウエルFRB議長の「予防的な利下げ」というイメージがマーケットでは「まだ本格的な景気後退局面ではない」と受け止められているため、一方的な動きになっていないと考えられます。

特に円ドル為替に関しては1ドル=107円台に突入してはいるものの、さらに大きな流れにはならずに停滞しています。

 

そして日銀が懸念しているのは米中問題やイラン情勢などの緊張状態が進み、本格的な緩和にアメリカが向かっていく必要が出た時に、円高や円高による株安を喰いとめる施策が限られているという側面です。

実際にアメリカが利下げを継続して実施していったときに、金利差縮小による円高防止のために、日銀がさらにマイナス金利を広げるとは考えにくいのです。

実際に動けるためのカードが限られていると思われる日銀にとっては、年内予想されるアメリカの利下げが1回や2回ではなく、継続した利下げになった場合の対応に難儀しそうです。

 

このような展開が予想される場合、アメリカ資産の商品にヘッジ付きのコースで投資信託を持っておくというのも有効な手段になる可能性があります。

この激動のマーケット環境の中で、自身の相場観で商品を買うときに「じゃあ何を買えば良いか?」というところまで想定できる商品や経済知識が必要になってきます。

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こんにちは、投資診断士の遠藤雅士です。普段はWEBデザイン事務所を営んでいます。投資歴9年、投資メディア運営4年です。資格『投資診断士』取得。個別銘柄のファンダメンタル分析から割安株を探すことに趣きを置いています。チャート読みも割と得意です。趣味は楽器、スポーツ、家族と旅行です。