今更聞けない!『ETF』ってどういう意味??

皆さん、こんにちは。本日の経済コラムです。

さて、日銀が買付をして何かと話題なETFですが、そもそもETFって何かをご存じでしょうか?

今日は知っているようで意外と知らないETFについて少し話していこうと思います。




ETF(イーティーエフ)

■ETFExchange Traded Fund・・・上場投資信託という意味で、金融商品取引所で取引される投資信託のこと。

そもそもETFが始まったのは意外と古く、今から20年ほど前の1990年にカナダで設定されたのが最初と言われています。

その後は世界で設定が行われていき、日本では1995年に初めて設定されています。

 

ETFはそもそも「株式など有価証券を複数パッケージした金融商品」であり、パッケージの価格は、中に入っている株式などの有価証券の価格の総額と同じになるように作られています。

このパッケージを細分化して市場に流通させる仕組みがETFです。

 

このように書くと難しく聞こえますが、単純に考えると「株式みたいに証券取引所でリアルタイムに取引できる投資信託」とも言い換えられます。

株・ETF・投信の違い

仕組み自体は単純なのですが、このパッケージをリアルタイムで動くパッケージ内の株式の価格に合わせて管理していく必要があるため、発行金融機関は需要と供給のバランスに合わせてパッケージを新たに作って口数を増やしたり、反対に減らしていくなどして、常に中身とパッケージの価格に差が出ないように調整しています。

よく聞かれるのが、株式とETFと投資信託の違いについてなのですが、表にしてみるとこのような違いがあります。

株式 ETF 投資信託
取引 リアルタイム リアルタイム 特定日の価格
必要資金 比較的大きな資金 比較的少額な資金 比較的少額な資金
分散投資 なし あり あり
手数料 売買手数料 ・売買手数料
・信託報酬
・売買・信託報酬
(売却時は信託財産留保額という)

 

ETF

・・・ETFは上場投資信託のため、株式投資と同じように証券会社を通じて証券取引所に買付や売却の注文を出します。

投資信託

・・・資信託は上場していないため、証券会社や銀行などの金融機関の窓口で購入します。

細かく分類するとまだありますが、大まかなところはこのような違いになります。

実際に日銀がETFを購入すると、ETFの売り物が無い場合は市場でパッケージに内包されている株式を買付したりして、新たにパッケージを作って販売しているため、日銀で株式銘柄を指定して買わなくても、自動的に分散投資ができる仕組みとなっているのです。

近年ではレバレッジETF(2倍や3倍など、参照指数よりも値動きが大きくしたETF)や、インバース系(株式が下がると値段が上がる指数逆行型ETF)、さらにはSPDRゴールドシェアに代表される買われた分だけ、現物の金を買って価格の裏付けにするものや、通常は数億円ないと取引できない債券に投資するETFなど種類は多種に広がっています。

個人投資家からすると、少ない資金で大きな利益を取りに行けたり、下落局面で先物やオプションなどのデリバティブ取引の契約をしなくても手軽に利益を上げられたりと株式投資の幅を広げてくれたのがこのETFと言っていいでしょう。

注意点

留意する点としては信託報酬があるので、その分だけ現物株式で買った時よりもパフォーマンスは落ちる点と、資産が少ないETFは途中で運用をストップして強制的に資金を戻されてしまうことがあることなどが挙げられます。

また、似たような商品がゴロゴロありますので、どのETF商品を購入するかどうかを見極める力も必要だと考えます。

過去にインバース系のETFは、その複雑な仕組みのため実際の指数の動きと連動しなくなるなどの問題が一時期発生したこともあります。

投信やETFはプロがパッケージ化していることから、知識がなくても大丈夫そうな印象を持ちますが、最低限の判断ができるだけの勉強は全ての金融商品に共通して言えることですね。

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは、投資診断士の遠藤雅士です。普段はWEBデザイン事務所を営んでいます。投資歴9年、投資メディア運営4年です。資格『投資診断士』取得。個別銘柄のファンダメンタル分析から割安株を探すことに趣きを置いています。チャート読みも割と得意です。趣味は楽器、スポーツ、家族と旅行です。