アメリカの対中関税第4弾、スマホなど12月に先送りについて整理

バブル経済

皆さん、こんにちは。本日の経済コラムです。

米通商代表部から発表された対中関税の先送りのニュースにより、円ドル為替は105円

為替は8月前半から107円に迫る勢いで円安に動き、NYダウの上昇幅は一時500ドルを超える株高となりました。発表された内容を整理すると、今回の対中関税第4弾に含まれていた携帯電話、ゲーム機、ノートパソコンなどの一部品目に関して12月15日まで関税発動を先送りし、残りは予定通り9月1日に発動するとした内容でした。

今回8月1日に発表された対中関税第4弾が大きな影響及ぼした背景には、ここまでの対中関税が「急所を避けた関税」だったという背景があります。以前にも記載しましたが、対中関税の第1弾・第2弾と米中はお互いに報復関税をかけてきましたが、その内容はGDPの成長に大きく影響を及ぼさないよう配慮された品目に対しての関税でした。要するに「急所を外して殴り合うボクシングの試合」のようなものだったのですが、この第4弾に関しては消費財が4割を占めており、発動されれば米国の個人消費や中国を中心としたサプライチェーン(供給網)への影響が甚大であると想定される「急所」の項目が多かったのです。

今回先送りされた品目は、トランプ大統領も記者に話しているように、クリスマス商戦に向けても重要な品目であり、アメリカのGDPを支える個人消費の中核商品が多く含まれていることから、これらの品目が先送りされることで両国のダメージは大きく軽減されたとみていいでしょう。

また、今回の先送りには再度2週間以内に中国副首相と米ライトハイザー代表などの電話協議が行われることなども同時に伝えたことで、交渉進展の期待感も高まっている状態です。しかしながら、米中の溝が埋まったわけではなく、トランプ大統領も今回の関税先送りは自国へプラスに寄与するから承諾したと考えるのが自然なので、この2週間後の会議では何も決まらないと予想しています。(何か進展すればラッキーですが)両国の歩み寄りにはまだまだ時間がかかりそうです。

そして今回の一件で、改めて市場の関心は米利下げの方向性を伺う展開となります。現在の状況ではトランプ大統領は景気悪化のすべてをパウエルFRB議長の利下げ水準の低さのせいにしているので、市場コントロールはFRB任せという感じです。

トランプ大統領は中国に米国農作物を買わせることで、アメリカの農業関係の支持層を増やしたいと考えていると読んでいるので、この協議が妥結されるまでは関税関係が好転する可能性は低いかもしれません。

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