【世界のテールリスク】香港デモの発端と経緯

現役証券マンの経済コラム
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こんにちは、雅の株ブログで経済コラムを担当している霧島です。平素は私のコラムをお読みいただきありがとうございます。

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今回は、最近の継続的なニュースの中で大半の時間を割いている『香港デモ』について確認していきたい思います。

何本か書きたいと思いますが、第一部はこれまでの歴史と流れについてです。




香港デモの発端と経緯

日々激化の一途を辿る香港事情ですが、もとは「逃亡犯条例改正案」に対するデモ活動が発端となって発生しているのは、皆さんもご存じだと思います。

しかし、現在では逃亡犯条例改正案は事実上白紙になっているのですが、デモが止まらない理由と、今後の問題について考えていきたいと思います。

 

もともと、香港はアヘン戦争時にイギリスに対して永久割譲された地域なのですが、その後太平洋戦争時に日本軍がイギリス軍を追い出して、一時的に支配したのちに再度イギリスの植民地に戻り、1997年にイギリスから中国へ返還されました。

香港特別行政区基本法をもとに中国の統治が始まるのですが、2014年に普通選挙を巡る反中デモが発生します。

理由は2017年から香港の行政長官は普通選挙で選ばれるようになる予定でしたが、その候補者は指名委員会からの過半数の支持を得る必要があるということが全人代(中国の国政を決める大会議)で決定されたため、事実上中国の息がかかった候補者からしか選べない状況になったことが原因でした。

 

そして今回は逃亡犯条例が発端となるのですが、これは中国で犯罪をした者が香港へ逃げ込んでも、中国へ送還できるようにするというものです。

しかし、香港の人たちが懸念したのは、何もしていなくても法を犯したと無理やり罪をつけて中国本土に送還させられる可能性があるとのことで、反対をしてきたのです。

香港デモのスタートは、もともと燻っていた民主化へのマグマが爆発した結果とみていますが、今回のデモのきっかけであった逃亡犯条例はすでに白紙になっているのに、なぜこれまで以上にデモが激化しているのか不透明ですよね?

それはデモの目的がどんどん変わっていているからなのです。

次回は現在のデモの目的と、今後起こりうる展開について説明していきます。

香港デモの現在の目的について→

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは、投資診断士の遠藤雅士です。普段はWEBデザイン事務所を営んでいます。投資歴9年、投資メディア運営4年です。資格『投資診断士』取得。個別銘柄のファンダメンタル分析から割安株を探すことに趣きを置いています。チャート読みも割と得意です。趣味は楽器、スポーツ、家族と旅行です。