世界的な新型コロナウイルスの第2波への緊張が高まる中で、日経平均は底堅い展開を続けており、強弱一体の中にもどこか底割れを伺わせながら上放れていくという状況が続いています。
以前からお伝えしているように相場状況としてはこの日経平均22,000円台をキープできるかが鍵となりそうなのですが、しっかりとこのレンジで商いを重ねており、徐々に22,000円が売買の厚いレンジとなってきました。
つまりは上放れの足場は出来つつあると考えられるため、三角持ち合い形成後の上放れをきっちりと達成できるか23,000円台への鍵となりそうです。
アメリカ大統領選

さて、連日の豪雨や新型コロナウイルスの第2波が実際にニュースを占めていますが、忘れてはいけない米国大統領選が少しずつ近づいています。
今年の選挙は実はトランプ大統領よりも、対抗馬であるバイデン前副大統領の方が現在の支持率は高く、現状では大統領が入れ替わる可能性が否定できません。これに対して、一部の機関投資家は少しずつ準備を始めており、米国株の圧縮を始めています。
これにはバイデン氏が大統領になった場合、トランプ政権時に発生した減税政策などを巻き戻す可能性があることが理由に挙げられており、金融株などは今までの恩恵が逆回転することを危惧した動向が見て取れます。
また、バイデン氏優勢の状況が長引いた場合、トランプ大統領の動向も気になります。このまま引き下がる男ではなさそうなので、何かしらの対策を講じてくる可能性は高いと思われます。しかしながら、現状では新型コロナ対策ではほぼ出す手がないほどの緩和策を取っているため、更なる緩和行動は難しいと考えられます。つまりは経済に対する対策ではなく、米中や、米朝などの外交関連の手段を講じる可能性が高いのです。
しかしながら、これには「どちらに転ぶかわからない」という諸刃の剣要素が強くあるため、
トランプ政策が躓く⇒バイデン氏優勢で大統領選となる⇒バイデン氏勝利⇒トランプ緩和の巻き戻し
という嫌な展開も想定されます。
今後は8月に入ると欧米金融機関が夏休みとなり、市場全体の売買が細るため、小動きな展開が続くのが8月相場ですが、ここ数年は売買が逼迫しているからこそ、小さなことでも値動きが荒い展開になることもしばしばあります。
今年の夏はどんな相場になるのか、状況を想定しながら考えてみてください。