投資信託
こんにちは、雅の株です。
資産運用を考えるうえで必ず勉強してほしいと考えるのが、『投資信託』です。投資に興味がある方なら一度は聞いたことがあると思います。『投資信託』とはどんな投資方法で、どのような種類があり、どのように資産を運用することができるのか。本記事では、学生さんや主婦の方、そして投資初心者の方でもわかりやすいように、投資信託について解説していきたいと思います。
投資信託を学ぶにあたり、まずは簡単に株式投資についておさらいしたいと思います。
目次
株式投資とは

株式投資とは、株式市場に上場している企業の株を買うことで、その企業の一部のオーナーになるということです。その企業は株を発行して投資家に買ってもらうことで、資金を調達することができます。株式投資において投資家が利益を出す方法は次の2通りです。
配当金 インカムゲイン
一つ目は配当金。企業は株を発行し投資家から得た資金を使い事業をすることで、利益を上げていきます。そうすることによって得た利益の一部を、定期的に株主に還元するお金のことを「配当金」と言います。配当金の額や回数は企業によって異なりますので、その点は注意が必要です。
売買益 キャピタルゲイン
二つ目は売買益。投資家は株を安いときに購入し、株価が上がったときに売却すればその差額分を利益として得ることができます。
(例)
●A社の株価が100円のときに100株購入=投資金額は10000円。 ▼ ●その株価が120円のときに売却=売却額12000円。 ▼ ●差額の2000円が利益 |
ということになるわけです。当然その逆もしかりで、株価が購入したときよりも下落してしまえばその分の損失となってしまうことは言うまでもありません。
と、ここまでが株式投資のざっくりとした説明になります。購入した株価が上がるか下がるかすれば、投資家の保有分の資産にダイレクトに影響するということが、株式投資の醍醐味でもありリスクでもあります。株式投資については以下の記事をご覧ください。
関連記事:株式投資とは
投資信託とは

投資信託とはその名の通り、投資を信託(お任せ)するという金融商品になります。一般的に、上述したような株式投資で、素人が上がりそうな銘柄を分析や選定をして投資をすることはかなり難しいとされます。では投資はしたいけど、自分で銘柄や金融商品を選ぶのが難しい場合はどうしたらいいでしょうか。答えは簡単、プロに選んでもらうということです。
ですが、プロに値上がりしそうな銘柄を選んでもらい、その銘柄の株を買えば必ず儲かるのでしょうか?答えは、「NO」です。なぜなら株価は様々な情報を織り込んで動いているため、全ての値動きを把握し、予想することは誰にもできないのです。
それではそんな投資の世界で、どのようにしたらリスクの少ない投資が可能になるのでしょうか。その答えは、「分散投資」だと世間一般では言われることが多いです。なぜなら自分の資産を分散して投じておけば、その中の一つがマイナスになってしまっても、その他のものがプラスであれば損失分を補填できるからです。
卵の話
この「分散投資」の必要性について話す際に、よく卵をカゴに入れて運ぶ時の話が例に出されます。これはどういうことかと言うと、複数の卵を一つのカゴに入れて持ち歩くと、カゴを落とした時に入っていた卵が全て割れてしまいます。

しかし、二つのカゴにいれて持ち歩けば、片方のカゴを落としてしまっても、もう片方のカゴに入っている卵は全て無事で済むわけですね。

投資でも同じで、自分の資金を一つの銘柄に集中して投じるのではなく、複数の投資対象に振り分けることでリスクカットをすることが大事だということです。
投資信託の商品形成

投資信託というのは、投資家からお金を集め、その集まった莫大な資金を「ファンドマネージャー」というプロが運用することになります。そして、投資信託という商品はそのプロが選んだ複数の銘柄によって構成されているため、一つの投資信託を買うことで、複数の投資先に分散投資していることになります。さらに、その含まれる投資先というのは株式だけではなく、様々な投資対象が含まれるのも投資信託の特徴の一つです。主に含まれるのは株式、債権、不動産などでしょうか。
先ほどの分散投資の話に戻りますが、仮に株式にだけ分散投資をしていても、株式市場全体が下落トレンドになってしまったら、損失が出る可能性も上がってしまいます。そういったリスクを回避するために、投資信託では株式だけではなく債権や不動産などの様々な金融商品が採用されるわけです。
投資信託のメリット
では具体的に、皆さんが投資信託を買うメリットについて触れていきたいと思います。
メリット1 少額投資が可能
上述したように、投資信託はたくさんの投資家の資金を集めてプロが運用する商品となりますので、投資家の資金が少額でも莫大な金額が集まるのです。投資家は5000円や10000円などから買付けることができますので、まとまった資金がなくても資産運用ができます。
『投資』と聞くと株で一発逆転を思い浮かべる方もいると思いますが、毎月コツコツと無理のない範囲で投資信託などを買付して、資産を増やしていくということも素晴らしい資産運用の考え方なのです。少額から買えるという事が大きなメリットの一つだというわけですね。
メリット2 分散投資ができる
卵の話で書いた通り、投資の基本は分散投資だとされています。投資信託のなかには様々な商品が含まれているという説明をした通り、一つの投資信託を買うだけで様々な投資先に分散していることになります。
その中には、例えば『新興国債券』や『外国株式』など、個別に買おうと思ったらかなり大変な商品が含まれていることも多々あるので、自分では買えない株等にも投資ができるという事も大きなメリットの一つです。
メリット3 プロが運用してくれる
当然ですが、プロのファンドマネージャーが集めた資金を運用するため安心です。例えば自分で個別銘柄の株式を買おうと思ったときに、四季報や決算書を分析して株価が企業実態に比べて割安かどうかを見極めたり、株価チャートを分析して値上がりしそうな売買ポイントを探ったりしなければならないので、真面目に分析しようと思ったら初心者には無理です。その点、プロが運用してくれるという事がメリットの一つと言えるでしょう。
投資信託のデメリット
ここまで読んだら、投資信託が物凄く万能な投資に思えてきますが、注意点もいくつかありますのでまとめていきます。
注意点1 元本保証ではない
投資信託というのは、決して元本の保証がされているわけではありません。『絶対』という言葉が通用しないのが投資の世界です。どれだけベテランのファンドマネージャーが運用しても、証券アナリストが分析したとしても、必ずしも良いパフォーマンスができるということはないのです。プロだって失敗します。失敗することがあるということは当然投資金額がマイナスになることだってあるということを、しっかり頭に入れておく必要があるわけです。
注意点2 ある程度の勉強は必要
いくらプロが運用してくれるとは言え、ある程度は自分で学ぶ必要があると考えます。確かに勉強しなくたって証券マンのおすすめの商品を買えばいいと言えばそれまでなのですが、せっかく足を踏み入れた投資の世界です。少しでも良い資産運用ができるように自分が買った(買う)投資信託については最低でも把握しましょう。
投資信託は6000以上の種類がありますし、投資信託の中身も種類によって様々なのです。また、販売会社によって販売手数料が違ったりもしますし、信託報酬という手数料もあります。分配金のこと、税金のことなど、最低限の情報は学ぶように心がけましょう。
まとめ
以上、投資信託の仕組み、分散投資について、メリット・デメリットについてまとめました。正しい知識を持ち、ご自分のライフスタイルに合った投資信託への投資というのは、きっと素晴らしい資産形成に貢献してくれるはず。皆様の資産運用の参考になれば幸いです。
次章では投資信託の利益の出し方について解説します。
関連記事:投資信託の利益の出し方と基礎知識
最後までお読み頂きありがとうございました。