皆さん、こんにちは。本日の経済コラムです。
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■2019年7月6日 日経新聞 朝刊「米雇用統計、6月22万人増市場予想上回る利下げ議論大詰め」 |
7月5日夜に発表された米雇用統計は市場予想(16万人)を上回る22.4万人増で発表されました。想定を大きく超える数値の発表に対して、市場は円売り・ドル買いで反応し、米株式市場は「利下げが遠のく可能性が高まった」として売り優勢の展開となりました。
失業率も低い数値をキープしており、結果として平均時給は前年同月比3.1%増え、11ヶ月連続で3%超えの伸びとなりました。
FRBは雇用や物価水準などをみて利下げの判断をする予定ですが、市場期待がほぼアメリカ利下げを織り込んでおり、三菱UFJの内田稔氏も「サプライズを最も嫌らFRBはほぼ確実に利下げする」と読んでいます。
また、現在議論になっているのは「利下げ幅」についてです。現在のマーケットで想定されているのは利下げ幅0.25%の水準ですが、0.5%の利下げを実行した場合は106円程度まで円高が進行する可能性があるとのことです。
しかしながら、投機筋の円買い需要はほとんどないとの事から、106円を大きく割って円高が進むことはないとする予想です。
マーケット環境が大きく冷え込んでいるわけではない中で0.5%の利下げは幅が大きいと考えるので、もしそうなるとしても、市場へのアナウンスなどを通して影響を軽微にして
く必要があると考えます。
7月8日の日本マーケットも利下げ予想後退の状況を織り込むため、上昇基調であった株式も212円安と大幅に値を調整しています。期待感が高まった分、その反動に振らされる相場が続きそうです。
本当に利下げが実行されるのかを問われる相場ですが、こういう時こそ自信が取り組んできた相場哲学を信じてみるのもいいかもしれませんね。