迫る圧力、日銀の追加緩和の選択は?

皆さん、こんにちは。本日の経済コラムです。

今月に入り、アメリカの利下げがマーケットで取り上げられるなか、気になる展開がもう一つあります。それは「日本の追加緩和の可能性」についてです。




インフレ率2%を目指してきた。

日本は、利上げを続けてきたアメリカの裏で、黒田日銀総裁のもとインフレ率2%を目指して金融緩和政策を行ってきました。しかし、ご存じの通り現在になってもインフレ率2%を達成することは叶わず、政策手段が尽きてきたとまで言われています。

このような状況の中でアメリカが利下げに動いた場合の状況を考えると、日本国内においても金融緩和の手段を取らなければ、金利差縮小による円高や投資マネーの米国移転などによって、より景気を冷やしかねない状況になっています。

 

 

追加金融緩和

ここで論点となってくるのは「いつ追加金融緩和に踏み切るのか」という部分です。

よく言われるのが「アメリカの利下げがあるなら、同じタイミングで金融緩和すればいい」という意見なのですが、実はアメリカ政策金利について決定するFOMCの会議は、日銀の金融政策決定会合よりも後に行われるため、基本的にはタイミングを合わせることは難しいのです。

また、「日銀会議が先ならその時に早めに手を打てばいい」という意見も出るのですが、これもまたアメリカの利下げが100%実現する状況でなければ実行は難しいことと、先に手を打ってしまうと、後出しで出てきたアメリカの利下げに効果が打ち消される可能性が高く、追加金融緩和のカードの効果を有効に活用できない可能性があるので、必ずと言っていいほど結果を見てからの対応になります。

なによりも、実際にどの程度の影響があったかを確認しないことには、身を切る追加緩和のカードは使いづらいですからね。

 

 

上記でお伝えした通り、日銀会議自体は先に行われる日程のため、もし利下げに対応して追加金融緩和に乗り出すとしても8月以降になると思われます。

現在の統計予想上ではありますが、日銀の追加金融緩和の可能性は9月末時点までの予想で34%と言われています。

またそもそも追加金融緩和の政策は実行されないとする予想も20%程度あるため判断としては難しいですが、予想としても9月までに追加緩和実行だと考えていますので皆さんも様々な視点から考えてみてください。

この予想をするときに面白いことは「各国の思惑や、各政府機関、経団連、政治の思惑」なども合わせて考えてみる面白いと思います。

何か自分の中で腑に落ちるときの感覚を楽しんでみてください。

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ABOUTこの記事をかいた人

こんにちは、投資診断士の遠藤雅士です。普段はWEBデザイン事務所を営んでいます。投資歴9年、投資メディア運営4年です。資格『投資診断士』取得。個別銘柄のファンダメンタル分析から割安株を探すことに趣きを置いています。チャート読みも割と得意です。趣味は楽器、スポーツ、家族と旅行です。