半沢直樹第一話の『時間外取引』を考察してみる

皆さんこんにちは。先日から始まった半沢直樹のセカンドシーズンですが、遂に半沢直樹が証券会社にやってきましたね。今日はドラマの内容に触れていきたいと思います。





機密情報の流出は犯罪

まず、先に「機密情報の流出は立派な犯罪です」ということはお伝えしておきたいと思います。今回でいうと、電脳雑技集団によるスパイラルの買収情報を、親会社であれ決められた報告範囲外へ情報を横流しするのは立派な犯罪ですのでお気を付けください。

ちなみに、お客さまから情報の授受に関して許可を取っていれば大丈夫かと思われますので、その辺りは実際に法的なチェックを受けるべきかと思われます。

 

時間外取引

さて、電脳雑技集団はスパイラルの発行株式の30%を時間外取引で意図も簡単に取得してしまうのですが、この「時間外取引」という取引が今回ポイントといえると思います。

この時間外取引は堀江社長が率いたライブドアがニッポン放送の株式を取得した時に利用したスキームと同じであり、東証の電子ネットワークを利用してマーケット時間外に株式を大量に売買する手法です。

もともとは売買において株価に大きな影響を出さないために利用される取引で、時間外取引であり通常のマーケット参加者はこの取引には参加できないため、基本的に取引相手が確定しています。今回は加納と清田ということですね。

ちなみに、ライブドア事件後から3割以上の株式を時間外取引で取得する場合には株式公開買付が必要となっています。

 

必要取得株式数

さて今回の取引をドラマに出た金額から考えると、最初に電脳雑技集団から依頼を受けた時にスパイラルの過半数の株式を取得するのに必要な金額が1,500憶円と出ていることから、スパイラルの時価総額は約3,000憶円ということがわかります。そして株価が24,000円程度で株価ボードに表示されていたので、発行株式数は約1,250万株ということになり、1,250万株の3割を取得するには、約420万株を取得する必要があるとわかりますね。

この3割の約420万株を電脳雑技集団が取得した時に900憶円と表記されていたので、加納と清田は1株当たり21,400円程度で売却したとわかります。こう考えると少し割安ですよね。そう考えると、最初に加納と清田から670憶円で株を買おうとしていた副頭取は相当安い金額提示だったとわかります。これでは加納と清田も渋るわけです。

 

今後の展開として考えられるのはホワイトナイトを立てる救援策、加納と清田を出戻りさせて得たお金で株式を買い集める策、主要事業を切り離してしまう策、新規株式を発行して、第三者に購入してもらい電脳雑技集団の保有割合を薄める策など色々とあります。みなさんも様々な展開を考えて見ると、更にドラマが面白いかもしれません。

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こんにちは、投資診断士の遠藤雅士です。普段はWEBデザイン事務所を営んでいます。投資歴9年、投資メディア運営4年です。資格『投資診断士』取得。個別銘柄のファンダメンタル分析から割安株を探すことに趣きを置いています。チャート読みも割と得意です。趣味は楽器、スポーツ、家族と旅行です。