ブラジル経済の今後の動向を『ボベスパ指数』から考えてみる

現役証券マンの経済コラム
~お金の流れで世界を知る~

こんにちは、当ブログで経済コラムを連載中の霧島です。

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前回お話しさせていただきましたブラジル経済ですが、読んでいただいた方はお分かりいただけるように、この数年はブラジル経済にとって厳しい期間が続きました。

金融市場でみる、ブラジル経済の現状と政策

2018年3月14日

しかしながら、私が今になってブラジル経済についてお話ししているのは、そこに少し光が差し込み始めたからです。

今回はブラジル経済の今後今後の動向についてお話ししたいと思います。




ブラジル経済の成長と動向

まず、ブラジル経済を見るにあたって必ず頭の片隅に置いて欲しいのが「ブラジルと汚職は表裏の関係」と言う事です。

なので、政治汚職で国が揺らぐ事は多々あると思っておいてくださいね。笑

 

ではブラジル経済の今後の動向についてですが、年始からのブラジル株式を見ている方はいらっしゃいますでしょうか?

こちらがブラジルボベスパ指数(ブラジル株式の指数)の直近のチャートです。

ブラジル経済

今年の2月から世界株式が低迷する中でこの指数は上昇を維持しています。

株式は景気の先行指標になり、今後のブラジル経済が成長基調である事を示しています。

これにはブラジルの抱えていた高インフレの状況が緩和されてきた為、ブラジル政府が高い水準を保って来た金利水準を低下させたことが起因します。

ブラジルは景気悪化とインフレ率の上昇と言うスタグフレーションの状態(不況時に、普通なら生産物や労働力が余ってあがらないはずの物価が騰がるという現象)にあったのですが、これが昨年下旬からかなり改善されて来た為、インフレ率上昇防止のために高くしていた金利水準を引き下げたのです。

結果として想定範囲内のインフレ率の上昇と適正値までの金利コントロールが実現したので、これを好感して株式市場に資金が流入したのです。

また債券市場に関しても、インフレで下落していた債券価格が金利低下で上昇し、結果としてブラジル経済に安定をもたらしました。

上記のような経済環境が整ってきたブラジルは、もしかしたら経済の第二次成長期に入ってきた可能性があります。

まとめ

ブラジル経済の実情と動向でしたが、いかがでしたでしょうか?

これはタイミング的な問題になりますが、現在のブラジル為替は一時期に比べて約10%程度円高に傾いています。

もしブラジル投資をお考えであれば、債券タイプの商品で長期的な金利を得るのも良し、株式タイプで短期的に利益を上げるのも良しと言った状況ではないかなと個人的には思っています。

2016年にマイナス3.6%成長となったブラジル経済も今年は1%成長まで成長力を戻してきています

危なっかしい国ですが、ここから先は少し底力を見せてくれるかもしれません。

執筆者

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こんにちは、投資診断士の遠藤雅士です。普段はWEBデザイン事務所を営んでいます。投資歴9年、投資メディア運営4年です。資格『投資診断士』取得。個別銘柄のファンダメンタル分析から割安株を探すことに趣きを置いています。チャート読みも割と得意です。趣味は楽器、スポーツ、家族と旅行です。