相場の大きな変動もなく、よく言えば安定的な動き、悪く言えば退屈な動きとなっていますね。
しかしながら、相場状況として直近で大きく違う点としては、為替環境にあると思われます。と言うのも、FOMCを通過してからアメリカの低金利環境の継続が市場に織り込まれており、為替環境が少しずつ円高ドル安に動いて一時104円まで円高が進んでいます。
私が少し嫌な気持ちを持つのは、先週から続くこの円高についてあまりマーケットで話題になっていないことです。
2020年の国内企業による想定為替レートはおおよそ105円が主流となっており、この104円という円高は想定を下回る円ドル為替レート、つまりは企業にとっての想定以下の水準であるため、企業収益の悪化につながる数字のはずなのですが、日経平均は先週も23,000円台をキープする展開となっていることが、感覚的に不快に感じてしまいます。
もちろん「考えすぎ」なだけなら良いのですし、実際にここ直近は105円台中盤まで戻しているのですが、なんとなくアメリカ大統領選に向けて、ヘッジファンド同士のポジション争いが感じられる展開となっているような気がするので、今回の一時的な円高がマーケット内における仕掛けとなっていて、為替が円高に振れた時の様子伺いだったのではないかと勘繰ってしまいます。
そして、なんといっても9月末に入り、アメリカ国内がかなり忙しくなってきました。と言うのも、以前からお話をしていた対中政策による動きがかなり活発になってきており、中でもアメリカ国内の中国企業排除に向けたトランプ大統領の動きは厄介と言わざるを得ない状態で、決して安定的とは言えない環境になっています。
しかしながら、この展開は想定の範囲内と言えるのも事実であるのであとは大統領選の結果次第と言った感じです。ただし、今年の大統領選は新型コロナウイルスの影響で今までのような投票で行われるか微妙な状況です。
もしかしたら、大統領選の延期の可能性もあるので、今のうちから①デジタル投票パターンと、②大統領選延期パターンの二つの投資方針は決めておいたほうがいいかもしれません。