イールドカーブの意味をわかりやすく解説!過去の事例は?

現役証券マンの経済コラム
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こんにちは、雅の株ブログで経済コラムを担当している霧島です。平素は私のコラムをお読みいただきありがとうございます。

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皆さんは、『イールドカーブ』と言う金融用語を聞いたことがない方も多いと思いますが、ここ数ヶ月でニュースや新聞などにも良く出てきているので、この機会に知って頂けたらと思います。



イールドカーブとは

イールドカーブとは、残存期間が異なる複数の債券などの利回りの変化をグラフにしたものを指し、利回り曲線ともいわれます。

そしてイールドカーブには『順イールド』『フラット化』『逆イールド』などの種類の状態があります。

 

順イールド

通常の環境での債券の利回りは満期までの残りの期間が長ければ長いほど高くなるので、横軸に残りの年数(残存期間)、縦軸に利回りを取ってグラフにすると右上がりのなだらかな曲線のグラフになります。この曲線を順イールドと呼びます。

順イールドというのは、短期金利よりも長期金利の方が高くなり、このイールドカーブが右上がりとなっている状態のことを意味し、通常の債券の残存年限と利回りの関係を示します。

ちなみに右肩上がりのグラフの傾斜がきつくなってくる現象のことを『スティープ化』と言います。

 

フラット化

このイールドカーブがほぼ横一線に近いようなグラフになるのが『フラット化』と言う現象で、短い期間の債券の利回りも、長い期間の債券の利回りもほぼ同じになった状態を指します。

実はこのイールドカーブのフラット化は、景気拡大期から景気後退期に転換する際に見られやすい現象と言えるのです。

イールドカーブのフラット化が進むと、今度は右肩下がりのグラフになります。

 

逆イールド

実はこの上述した『イールドカーブのフラット化』が発生すると、近い将来に『逆イールド』と言う状態(右上がりのイールドカーブが右下がりの曲線になる状態)になり、これが発生すると景気後退期に入ると言われており、これが市場参加者に畏怖を与えているのです。

では何故イールドカーブがフラット化してしまうのかと言うと、簡単に言うと、政策金利の引き上げに短期債が反応して利回り上昇を引き起こしますが、それに対して長期債の利回りが上昇しない状態が発生して利回り差が無くなると言った形です。

ちなみにこれは将来の景気後退を予想して、金利引き下げが発生する前に期間の長い債券に投資して、金利引き下げ後に売り抜けようという投資資金の動きもあると考えられています。

いずれにせよ、将来の景気後退を予想する動きになっているのです。

 

過去の例

このイールドカーブフラット化の更に悪化した状態である、逆イールドと言う現象は過去に1989年、2000年、2006年と発生しており、その後大幅な景気後退(マーケットクラッシュ)が発生しています。

過去の平均だとイールドカーブのフラット化が発生して26ヶ月程度でマーケットクラッシュが発生すると言われているのです。

このような予想は経済的な検証の結果から得られたもので、2019年現在の状態を考えたうえで、今後も同様になるかと言うとはっきりとは言えません。

しかしながら、2年程度でこの様な可能性があると考えているのと、それ以外とでは保有するものも変わってくると思います。

なぜこれが新聞や経済ニュースで取り上げられているのか一つ一つ考えていきましょう。

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